知らない内に損をする、取引所の罠シリーズその2。
「ビットコイン販売所」で、はじめてビットコインを買う。
何がいけないの?知らないと損するビットコイン販売所について解説します。
目次
ビットコイン販売所とは
その名の通り、ビットコインを日本円で簡単に購入・売却出来る機能です。
普通のビットコインの取引と違うことは、「板」と呼ばれる情報がありません。
※板とは、買いと売りの注文状況を一目で分かるようにした図です^ ^
とてもシンプルに画面表示されているので、
「まずはここからビットコインを買ってくださいね」
と言わんばかりですね。
この販売所からビットコインをはじめて買った人も多いのでないでしょうか?
実はここに大きな罠があります。
結論からいうと、「販売所」でビットコインを買わない方がよいです。
詳しく見ていきましょう。
販売所と取引所の違いは?
販売所と取引所の違いは、「あなたが誰とコインを取引しているか」が違います。
・取引所 = 「他のユーザの誰か」が提示した価格
・販売所 =「取引所」が提示した価格
となります。
つまり具体的には
・取引所 = 他のユーザの誰かが提示した「競争価格」
→ 価格が安い
・販売所 = 取引所が提示した「独占価格」
→価格が高い
ということですね。
ビットコインを購入する際は
- 大勢のユーザと価格競争で「いちばん安い価格」
- 他のユーザと価格競争がない「取引所の言い値価格」
どっちが安く購入できるかは一目瞭然ですよね。
ビットコイン販売所では損をする?検証してみた
クレジットカード購入の記事でも触れましたが、この見えない価格差はそのまま取引所の売上として計上されます。
つまり見えない形で、手数料として存在しているんですね。
では実際にはどれくらいの手数料が発生しているのでしょうか?
実際にどれくらいの価格差があるのか、検証してみました。(2017年10月11日現在)
※各取引所において、1ビットコインの金額から計算。
販売所ケース1:coinCheck
販売所の価格:538,200円
取引所の価格:535,499円
価格差:2,701円
パーセント:0.50%
1ビットコインを購入するのであれば、2,701円(約0.5%)の損となります。
販売所ケース2:bitFlyer
1ビットコインを購入するのであれば、8,509円(約1.5%)の損となります。
販売所ケース3:Zaif
1ビットコインを購入するのであれば、5,275円(約1%)の損となります。
それでも販売所でメリットが発生するケース
ここまで見てわかる通り、取引所ではなく販売所でビットコインを購入した場合、0.5〜1.5%程度の損が買った時点で発生します。
本当に??
頑張って得をするケースを考えてみました。笑
以下の場合では得をするかもしれません。
- とにかくシンプルな画面で取引したい場合
- 板が薄く、大きな取引をすると市場価格が動いてしまう場合
いかがでしょうか?
※「板が薄くて市場価格が動いてしまう」というケースは時と場合によってはあり得るかもしれません。
例)50ビットコインを購入したい、でも「板が薄くて」自分の買い注文で価格が上がってしまう場合は、取引所を相手に市場を通さずに取引した方が得をする可能性があります。ちなみに市場を通さずに取引することを「相対取引」と呼ばれています。
まぁ、なかなかないと思いますが。。。
まとめ:よほどの事態でないかぎり「取引所」を利用すべき
場合によってはメリットとなる事もありますが、
はじめてビットコインを購入する方にとって、価格は安いに越したことはありません。
多くの場合、販売所よりも取引所で購入した方が安く購入できるでしょう。
「ビットコイン販売所」と言われると、「ビットコインはここで買うんだ〜!」と思ってしまいますよね。笑
しかもご丁寧に、販売所の画面の方が買いやすい画面デザインをしているという。。
取引所の罠のひとつかな、と思います^ ^
「取引所」と「販売所」のメリット・デメリットをしっかり把握して、賢く資産運用しましょう。
取引所の罠については、こちらの記事も確認してください。
最後に
現在の仮想通貨取引所では、こういった「罠」に近いような手数料徴収型のビジネスが展開されています。(せめてメリット・デメリットや違いを明記・説明して欲しい!)
知らない方が悪い、初心者が手数料を払うのは仕方ないという考え方は、仮想通貨業界全体を盛り上げる立場としていかがなものでしょうか。
ビットコインやイーサリアムといったブロックチェーン技術を使った仮想通貨の仕組みは間違いなく、将来を明るくするものです。
その流れに水を差すような取引所のビジネスモデルの姿勢は、ぜひとも改善して欲しいと思います。
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